子育ては「最高のエンタメ」。三人子持ちのパパママ社員がGaudiyで働くリアル
未来へのワクワクと不安に満ちた最高におもしろい時代に、最高に無謀な探求を続けるGaudiy社員に話を聞くシリーズ「#今こそ無謀に」。
若い組織のイメージを持たれやすいGaudiyですが、実は、フルタイム社員の約3分の1が、子育てをしながら働くパパママ社員です。
ディベートバトルの「蠱毒(こどく)」、民意でCXOを決める「代表選挙」など、かなりの知的ハードさが求められる環境で、家事育児と両立しながらどう仕事にコミットしているの…?
今回は、将来の仕事と育児の両立に不安を覚える一社員が、3人のお子さんを育てている先輩社員3人にインタビューしました。
家事育児の徹底した効率化から、キャリアと子育てに対する考え方、家庭と職場でのコミュニケーションの工夫まで、働くパパママ社員の姿を通じて見えてきたものとは…?
家事育児はスクラムで。3人子持ち・3家庭の実態
ーーみなさん共働きで、3人のお子さんを育てていますよね。普段どのように両立してるのか気になります。
Osugi:我が家はスクラムですね。家事育児の分担は特に細かく決めずに、手の空いてる方が気づいたことをやってます。
最近は夫が料理をすることが多くて、私は洗濯物や子供をお風呂に入れたり。仕事にも忙しい時期とそうでない時期があるので、お互いの状況をみながら助け合ってますね。
ボールが落ちることももちろんあるんですけど、一定放置されて、それもまた気づいた方が拾う感じです。疲れきっているときは「今日の晩御飯はUberにしよっか」みたいにやらない選択をすることも多々あります(笑)。
Kitagawa:落ちてても問題ないボールは、そもそもやる必要のないタスクですもんね。うちは子供の洗濯物を畳まなくなりました。大人だったらシワとか気になりますけど、子供のUXにはあまり影響ないなと思ったので(笑)。
普段の生活は、自分が在宅の時は、朝食の用意と子供の送り迎え、洗濯物を2〜3回ほど回して、夕飯を食べさせ、お風呂に入れて寝かす、みたいなのがルーティンです。家にいない日は夜のタスクは妻にほぼ全部任せてます。
mukya:うちは夫がエンジニアで、基本お互いに在宅なので、今は5:5くらいで分担してます。「自分のことは自分でやる」が子育ての方針で、上の子2人は、今や家事を手伝ってくれるスキルレベルまで成長してくれてますね。
今日も、家に友達が遊びに来る長女に「自分たちでサンドイッチ作ってね」と言って、材料だけを置いて家を出てきました(笑)。今頃お友達とサンドイッチパーティーをしてると思います。
Osugi:すごい、えらい。
Kitagawa:料理や掃除は、基本アウトソースしちゃってますね。週に何回かお手伝いさんに来てもらって、平日のご飯は作ってもらってます。週末は自分たちで料理したり、疲れてる日は外食にしたり。そんな形で、今はかなり外部サービスに頼ってます。
最初は自分たちで頑張ろうとしたんですけど、妻もフルタイムで働いているので大変すぎて。お互い、家事育児が苦手で、仕事が好きなんです。妻なんか、3人とも産後3ヶ月で復帰してますからね(笑)。保育園にまだ入れなかったので、シッターさんを雇ってました。
Osugi:それは奥さんがすごいですね。
Kitagawa:結構そう言われるんですけど、お互いにあまり違和感はなくて。これはちょっと回らないなっていうものは、無理せずにお金で解決できるものには頼るスタイルです。
あえて公私のオンオフをつけない働き方
ーーGaudiyって常に新しいことに挑戦しますし、子育てがなくても結構ハードだなと思うんですが…、その辺りっていかがです?
Kitagawa:蠱毒(※ディベート式の意思決定プロセス)などで、短期間に大量のインプットをしなければいけないときは大変ですね。子どもがいると集中が妨げられてしまうので、深い思考をする時間の確保が難しいと思うときはあります。
あとは、仕事と家庭のコンテキストスイッチが激しすぎて、2週間に1回くらいは、夕方になるとどうしようもなく疲れる日がある。そういうときは、すべて投げ出して寝ると翌日スッキリするので、デトックスとしておすすめです(笑)。
mukya:組織制度もそうだし、そもそも事業やプロダクト自体がGaudiyは難しいですよね。私たちが提供するファンコミュニティサービスは、C向けプロダクトでありながら、クライアント企業に対して課題解決の提案も行うBtoBtoCのビジネスモデルで、あまり他社事例が多くないじゃないですか。
ユーザー課題の発見から企画、フローの型化や組織体に至るまで、絶えず発明をしていかないといけないのは、難しいなって思います。
あとはビジョンである「ファン国家」の実現に向けて、Web3のサービスをマスアダプションさせて、ビジネスとしても成立させるにはどうしたらいいのかを本気で議論してたりするので、毎日脳汁がやばいです(笑)。
Osugi:そうそう。子供がいるかどうかにもはや関係ないですけど、まだPMF前でビジネスモデルが確立していないフェーズなので、すべてが "手探り" で進んでいる感覚があって。ここはとてもハードだな、難しいなと感じます。
私の場合、前職までに担当していたサービスは、ビジネスモデルが確立されていた上にユーザー数がかなり多かったので、仮説検証するにも、どんどんマーケットに出して定量的な正解を確かめやすかったんですよね。
それに比べるとGaudiyは、まだ定性的な材料で物事を判断することがどうしても多くなるので、本当に正解に近づけているんだろうか? と判断に迷う時が多々ありますね。
ーーその辺りは純粋な仕事の難しさとしてありますよね。そんな中で、仕事のパフォーマンスを維持するために工夫されてることはありますか?
Kitagawa:自分は、効率をめちゃくちゃ意識してますね。食器を洗いながら動画を見たり、オーディブルを聞いたりして、”ながら” でインプットしてます。
これだけ家事育児をしてると、仕事が「娯楽」になるんですよ(笑)。あとは、頭を使って集中する系の業務は日中にやると決めて、連続作業タイムを確保してます。
Osugi:ながらと言えば、ミーティングに赤ちゃんを抱っこして出てるパパ、初めて見ました。
Kitagawa:まぁそれはね、普通な気がしますけどね。
mukya:私もパパは初めてでしたね。
Kitagawa:マジですか。感覚がズレてたかもしれないです(笑)。
Osugi:私は、スキマ時間をうまく活用するようにしています。1人目の時は、仕事と家庭でオンオフのスイッチを切り替えてたんですが、当時はリモートワークもできなかったので結構つらかったんですね。
今はもう、リモートワークが中心になったので、あえてオンオフを使い分けないというか。自分の中にあるコンテキストスイッチみたいなものを柔軟にやりくりするようになりました。仕事の合間にささっと家事したり、逆に家事育児のスキマ時間にちょっと仕事を挟んだりして、フロー型ですね。
mukya:めっちゃわかります。私もスイッチがないかもしれない(笑)。
Osugi:あと子育ても、1人から2人、2人から3人って世界が全然違いますよね。1人目の時は1人だけでアップアップしてたけど、今からすると余裕っていうか。
Kitagawa:2人目、3人目って超ラクですよね。単純にタスク量が増えるので手が足りないときはありますけど。あとは学校行事などのイベントの変数が増えるので、また違う大変さはあるかもしれないです。
キャリアと育児の難題は、夫婦の助け合いで解決
Kitagawa:今は仕事も育児も両立してますが、証券会社にいた頃は、キャリアを捨ててました。
当時は妻が毎日、深夜2時とか3時に帰ってくる感じだったので、基本9:1くらいで僕が1人でオペレーションを回していて。保育園の送り迎えの時に「育メンで偉いですね」とかって言われると「いや、そういうレベルじゃないんだけどな…」って思ってました(笑)。
かつ、証券時代は僕も出社がマストだったので、仕事を早く切り上げて退勤しなきゃいけなかったんですよね。そしたらもう、キャリアを捨てるしかないじゃないですか。仕事はある程度、後から追いつけるけど、子供は世話をしないと生きていけないので。だから僕は、その期間にひたすらインプットをしてました。雑学が増えたのはその頃ですね。
今みたいに共働きでバリバリ働くには、フルリモートやフルフレックスなどの働き方の柔軟性はマストだなと思います。
mukya:私も、今は5:5って言ったんですけど、以前は9:1で私が家事育児をしてた時代もあるんですね。どちらかのキャリアを優先する時期みたいなものがあって、ここ3年は私のキャリアを優先する周期に入ってます。
実は3人目のとき、産後1ヶ月で仕事に戻り始めたんですが(笑)、それができたのは夫が1年間の育休を取得してくれたからなんです。逆に夫が仕事を優先するときは、Kitagawaさんと同じように私もインプット中心にして、サポーター寄りになってましたね。
Kitagawa:めちゃくちゃ難しいですよね。キャリアと子育て。
Osugi:うちの場合は、夫は私ほどキャリアに強いこだわりを持っていないので、私からの相談に応じて柔軟に調整してくれています。
私は「もっと成長したい」「仕事を通じて人の役に立ちたい」「評価されたい」とか色々あるんですけど、夫は結構真逆なタイプなんです。私がやりたいことを優先して、応援してくれますね。
コミュニケーションは「自己開示」から始まる
ーーご家庭の話を聞いてきましたが、社内のメンバーと働く上での工夫もありますか?
mukya:個人的に結構チャレンジングだったのは、18時〜22時くらいまでを「スーパー育児タイム」としてカレンダーをブロックしたこと。私が入社した当時、パパ社員は数名いたんですが、ママとしては第一号だったので育児タイムを表明してる人がいなかったんです。
みんなに受け入れてもらえるかな、と内心ドキドキしてました。
Osugi:パパとママでも、生活リズムがちょっと違いますもんね。私はmukyaさんのカレンダーを見て、ああ、ちゃんと自己開示できる会社なんだなって安心しました。
やっぱり、どうしても他のメンバーと同じ時間帯では働けないので。送り迎えや、18時以降は家事育児タイムが始まって寝かしつけるまでは仕事に戻れない。そこはさらけ出して、みんなに理解してもらうしかなくて。自己開示してコミュニケーションを取るしかないですよね。
mukya:入社前にも、理解しようと試みてくれる環境かどうかを気にしてました。色んな人とカジュアル面談をさせてもらって、共感と理解を示してくれるカルチャーがあるなと感じて。実際に入ってみたら、むしろ理解に前のめりでポジティブなギャップがありましたね。
Osugi:私もスタートアップ自体が初めてだったし、子供の送り迎えでどうしても仕事を抜けなきゃいけないのは気になってたので、選考に進む前に、たくさんのカジュアル面談をアレンジしてもらいました(笑)。
今、リモートで基本働いてるのですが、Slackで「一時離席します」と投稿したら「いってらっしゃい」というスタンプをくれたり、「子供が熱出したので休みます」という投稿には「かぞくだいじに」と反応をくれたりするので、働きやすい環境だなと思います。
ーーお子さんがいるメンバー専用のSlackチャンネルもありますよね。
Osugi:はい。#frank_working_parentsっていうチャンネルがあって、現在20人ほどいますね。例えば、中学受験や習い事をどうしてるか、スマホ持たせるべきかなどを話したりしてます。
最近だと、ハイハイを始めたお子さんを持つパパ社員が家具にぶつからないようなベビーガードを探してたので、うちでもう使わなくなったゲートを送ったりもしました(笑)。
ーーいいですね(笑)。パパママ社員が実は多いですけど、いい意味であまり感じないかもしれないです。
Kitagawa:僕自身は、子供を仕事の言い訳にしたくないって思ってますね。仮に、子供がいるからという理由で、独身でめちゃくちゃコミットして働いている人よりも自分の評価が優遇されるのは、少なくとも僕は嫌だし、周りにも失礼かなと思っていて。
とはいえ、Gaudiyは「ライフステージも加味して給与の自己申告をしてほしい」っていう思想の会社なので、それも違うのかなとか。そこは結構、それぞれの価値観があるんだろうなと思いますね。
僕も、大企業だったらいいと思うんですよ。財務的な余裕があるから。でも、もし自分がスタートアップの経営者や株主だったら、よりコミットして働いてくれる人を採用するだろうなって思うんですよね。
Osugi:うん、うん。
Kitagawa:それはロジカルではあるんだけど、価値観として正しいかどうかはマジでわかんないです。結構悩ましい問題ですよね。
子供も仕事も、お金で買えない価値がある
ーー最後に、みなさんが今後、探求していきたいことを教えてください。
Kitagawa:子供って育てるのすごく大変じゃないですか。そろばんを弾いて判断したら、結婚せず、子供も作らないのが合理的だと思うんですよ。
じゃあなんで家庭や子供を持ったんだっけと考えてみると、結局、お金で買えないものなんですよね。仮に100億円あっても、今いる自分の子供たちは絶対に買えない。
仕事もまさに同じ価値観で、Gaudiyでしか出会えない人や、できない仕事がある。その「お金で買えないなにか」が自分にとって大事な価値観だと思ってますし、そういう仕事をこれからもしていきたいなって思います。
あと先日、子供についてチームで話した時に、子供は「最高のエンタメ」だよねっていう結論になって(笑)。自分のエゴから生まれた最高のエンタメだから、きちんと責任を持たないといけないという解釈が、今一番、個人的にはしっくりきてます。
Osugi:私はやっぱりUXが好きなので、自分が培ってきた経験やスキルを、これからも世の中の誰かのために役に立たせたい、使いたいという気持ちがベースとしてあります。
これまでUXデザイナーとして、色々なプロダクトの立ち上げやグロースに携わってきましたが、すでにビジネスモデルの勝ちパターンが確立されている領域でした。逆に言うと、UXにおけるチャレンジの余白が少なかったかもしれないです。
なので今後は、UXチャレンジの余白や不確実性が大きい、超柔らかい状態のプロダクト設計に関わりたい。そして新しい技術や思想を取り入れながら、今まで見たこともないような素敵なプロダクトで、ユーザーの生活を変えることにチャレンジしていきたいと思っています。そのためにGaudiyに入ったし、今、日々挑戦できていると感じますね。
mukya:私は、Gaudiyに入る前から「孤独を世界からなくしたい」「孤独の意味をアップデートしたい」という想いがあって、コミュニティ自体に興味があったんですね。会社も家族も一つのコミュニティだと思っていて、巻き込み型の育児とかも、家族というコミュニティにおける実験をしてる感覚なんです。
私は、そのコミュニティを一箇所ではなく複数持つことが大事だなと思っていて。投資を分散してリスクヘッジするのと同じように、色んなコミュニティに分散投資することで、仕事も家庭もうまくやっていきたいなと。
子供の習い事でもメタバースでも、複数のコミュニティを作っていって、多様なコミュニティというものを探求していきたいですね。
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