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web3とAIはバズワードの組み合わせじゃない。“教養と実学”から見通す未来──伊藤穰一×Gaudiy石川【イベントレポート】

web3とAIは、相互に補完し、不可分な関係にある──。

web3と生成AIの技術を掛け合わせ、人々が “好き” や “夢中” で生きられる社会「ファン国家」の実現を目指すGaudiy。生成AI領域において産学連携を行う千葉工業大学・学長の伊藤穰一さん(以下、JOIさん)をゲストに、リサーチャーのcomugiさん(以下、コムギさん)をモデレーターに迎え、2023年11月1日にトークイベントを開催しました。

会計の歴史からみるアーキテクチャの変遷や、web3とAIの補完性、茶という日本文化との関連性など、テクノロジーと思想、歴史、哲学など多方面にわたる「教養と実学としてのweb3、AI」について迫りました。

その内容を、長編レポートでお届けします!

■スピーカー

伊藤穰一 | Joichi Ito | @Joi
デジタルアーキテクト、ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者として、主に社会とテクノロジーの変革に取り組む。2011年から2019年までは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの所長に奉職。非営利団体クリエイティブコモンズの最高経営責任者のほか、ニューヨーク・タイムズ、ソニー、Mozilla財団、OSI、ICANN、電子プライバシー情報センター(EPIC)などの取締役を歴任した。デジタルガレージ 共同創業者 取締役 兼 専務執行役員 Chief Architect、デジタル庁「デジタル社会構想会議」および「web3研究会」構成員、経済同友会「企業のDX推進委員会」委員長。2021年11月に千葉工業大学・変革センターのセンター長に就任。2023年7月より同学学長。

石川 裕也 | Yuya Ishikawa | @yuya_gaudiy
Gaudiy CEO。2017年にブロックチェーンに出会い、その翌年、Gaudiyを創業。個人ではガンダムメタバースやLINE Pay、毎日新聞などでブロックチェーン関連の技術顧問なども兼任。

■モデレーター

コムギ | comugi | @ro_mi
シンガポール拠点のWeb3ファンド「Emoote(エムート)」共同創業者。ビジネス書の編集者、グローバルWebメディア日本版の編集長を経て、現職。ベンチャーキャピタルのリサーチャーとして、Web3をはじめとしたデジタルテクノロジーの最前線を追う。新旧のデジタルテクノロジーに精通し、全体像を直観的に把握できるシンプルな図解と、平易な言葉による「誰にでもわかりやすい解説」に定評がある。TwitterやYouTubeなどを通じて、デジタルテクノロジーに関する最新情報を発信中。著書に『デジタルテクノロジー図鑑 「次の世界」をつくる』(SBクリエイティブ)。


歴史の大局観から掴む、web3とAI

JOIさん(以下、JOI):今日の「web3とAI」をテーマに扱う上で、最初にアーキテクチャの話からさせてください。一つ、スライドをシェアさせてもらいますね。

出典:Digital Architecture Lab / JOI ITO(登壇資料より)

これは「会計の歴史」を示したものです。まずは、約7000年前の「粘土のタブレット」が作られたところから歴史が始まります。ここで初めて都市国家が生まれた。そして、いまから約700年前に生まれたのが、「紙とインク」という技術を使った複式簿記。この発明によって、資本主義と民主主義、株式会社が生まれ、経済が発展しました。

この「粘土から紙」「紙からデジタル」へと発展していくのが会計レイヤーの進化です。ここを見ずに、上位レイヤーにあるファイナンスやスマートコントラクトだけの話をしてもおもしろくないと個人的には思っています。

ではいま、なにが起きているか。このレイヤーを元に整理してみると、「会計レイヤーにブロックチェーンが現れた」ということだと思っています。

この要点は、「誰からも見られて、デジタル上で書き込める」ということです。一方で、「透明性はあるけれど解析ができない」という弱点がある。その解析とコントロール、そしてプログラミングを可能にするのがAIです。

千葉工業大学 学長 / 伊藤穰一さん

よく「AIとブロックチェーン」というと、バズワードをただ組み合わせたかのように見られますが、実はそうではなくて。ブロックチェーン、そしてAIは、レイヤーとして重なっている。なぜなら、ブロックチェーン上で扱う情報量は、とてつもなく大量で複雑なので、ガバナンスとコントロールのレイヤーにAIが入ることが重要なんですね。

そもそもweb3もAIも、突如として始まった話ではなく、長いトレンドにおける出来事なんですよ。その時代のうねりの中で、おもしろい実験があったり、石川さんのような新しい人が入ってきて、 いままで想像できなかったようなアイデアがスパイクとして出てくる。ただ、まったく新しいものが現れたわけではないんです。

コムギさん(以下、コムギ):アーキテクチャとタイムスケールの話、非常に重要な点だと思いますが、石川さんはどう考えていますか。

石川さん(以下、石川):地続きであるというのは、おもしろいですね。たとえばDAOも、歴史を辿ればクリエイティブコモンズから、シェアリングエコノミーがあり、DAOにつながると以前聞いて、なるほどなと思いました。

JOIさんとは、web3やAIなどの技術的な話に、歴史や哲学を交えながらディスカッションさせていただくことが多くて。アカデミックな論文から、お茶の話にまでつながったりして、めちゃくちゃ楽しいです。

競争重視のAIに「千利休の美学」を持ち込みたい

コムギ:そこからお茶の話に発展するんですね。それは教養としてぜひ伺ってみたいです。

JOI:いまのアメリカにおけるAIの状況は、例えるなら「イーロン・マスクとマーク・ザッカーバーグがケージマッチしてる感じ」だと思うんです。それを多くの人がかっこいいと思ってる。

でも、これはAIを活用した資本主義経済の最適化でしかなくて、「Cooperation(協力)」よりも「Competition(競争)」に集中してしまうんですよね。特にいまのディープラーニングは、多大なコンピュータリソースが必要なので、お金がない人は開発できないじゃないですか。

だから結局、いまのAIは、経済格差や環境破壊などの問題をひき起こす資本主義社会の「権力の最適化」にしか働いていない。一般の人たちの行動を予測し、権力を持っている人たちがその予測に基づいた経済活動をするので、どう考えても「お金がない人」から「AIもお金もある人」たちにエージェンシー(行為主体性)を移しているだけだと思うんです。

そこに僕は、500年前の千利休の美学を持ち込みたい。利休ってかなりパンクなんですよ。人々が戦い合い財宝を誇示していたような戦国時代に、禅の文化で「みんなポライトに仲良くしましょう」とお茶を持ち込み、一般市民にも広げていった。

出典:生成AI(DALL·E)で作成

その過程で、刀よりうんと低い原価コストのお茶や茶器に対して、「これがかっこいいんだ」「これがあなたの刀より大事なんだよ」と布教して「大きなお城より質素な茶室の方がかっこいい」という美学にガラッと変えたんです。 

だから僕は、いまの競争重視のAIに、利休みたいなパンクロックで、美学ショックを起こしたい。もっとこう、サステナビリティとか平和とかをかっこよくしたい。

日本は、競争型の社会システムは文化的にあまり向いてないけれども、このサステナビリティや平和に生きよう、といったCooperation(協力)のところは、とても向いていると思っています。

もうひとつ大事なのは「かっこよく」やること。⁨利休はかっこよかったんだよね。みんなでコミュニティを作ってうまく進めるにも、己の身を削りながらつらい思いをするサステナビリティではなくて、仲良く楽しくやる。この日本の美学をいまのAIに入れていかないと、世界は変な方向に向かっちゃうんじゃないかという危機感すらある。

それこそGaudiyさんが扱ってるようなオタク文化はすごくいいと思うんです。好きなものにとことんこだわって、コミュニティから新たな価値が生まれていけば、お金ばかり追っかけなくてよくなる。

進化論的にも、自然界はCompetition(競争)とCooperation(協力)の両方がバランスして進化が起こるので、次の世代はなんでも競争して最適化ではなく、協力をうまく取り入れていくべきだと思うし、そこが日本の貢献チャンスなんじゃないかなと思います。

トークンエコノミーと日本の仮託文化

コムギ:まさか千利休と現代がつながってくるとは。深いですね。

続いて石川さんに聞いてみたいのですが、Gaudiyさんはこれまで日本のエンタメIP事業者とコミュニティを展開してきて、これから世界に勝負していくフェーズだと思います。この競争・協力の話や、日本らしさみたいなところに対して、どのように意識されていますか?

石川:まず前提として、トークンエコノミーの話からすると、これは「価値の共創」なんですよね。無から有を生み出す、ということ。

先ほどJOIさんがおっしゃっていたように、今までの資本主義は「今ある1000円をどうやって奪い合うか」というゼロサムゲームだったけれど、トークンエコノミーの世界では、コミュニティの参加者同士でどう価値をつけるかを色々と工夫している。 

それこそNFTは、原価は低いけれど、人々が価値があると思うような「ユーティリティ」をつけることによって価値がつきますよね。昔で言えば、ナポレオンが「勲章」というものを使って、人々がどんどん戦いに行きたくなるようにした。これも一種のユーティリティです。

そういう無の状態から、所属するコミュニティ内で「いいよね」と思える価値あるものを共に作り、自分たちが所有するトークンの価値をどんどん上げていく。さらにそれがマーケットと接続され、実価値になっていく。

このトークンエコノミーは、いままでの資本主義の奪い合いではなく、共創する社会をつくっていけると思っています。

Gaudiy CEO / 石川裕也

その上で、 僕らが特にエンターテインメント領域でやっているのは、拡張経済的な文化です。日本人はなんらかの力を借りる、いわゆる「仮託」が得意なんですよね。

例えば、コスプレや同人誌、コミケ、カラオケみたいなもの。日本は、色んなものを拡張しておもしろくすることを得意とし、それ自体をカルチャーにしている。 いわゆる大乗仏教や密教といった日本の宗教も、拡張していくという面では似てるんです。

そう考えると、日本のエンタメはトークンエコノミーにおける拡張経済と相性がよいと思っているので、 トークンエコノミーとしての一丁目一番地は、日本のエンタメになるんじゃないかという仮説を持っています。

「協力」が得意な日本こそ、web3との相性がいい

JOI:いまの話に関連して「お金にすぐ換算しないものの価値」を話せればと思うんだけれど。

例えば「博士号」というのは、それを取るために、すごく働かないといけないし、色んな人ともつながらなきゃいけなくて。もし博士号をお金で買ったり売ったりできたら、価値は下がってしまう。そういったコミュニティ内だけで存在してる価値も、トークン化することは可能だと思うし、そこも僕は重要かなと思います。

そもそも「1000円札が1000円である」という価値は「みんながこの幻想を続けていく」というトラストが根底に必要で。ブランド、国家、人間の行動、色んなパターンに対するトラストがあるけれど、小さいコミュニティで考えると「みんなでこのノリを続ける」みたいなことだと思うんです。

そして、このトラストビルディングというのは「Cooperation(協力)」と密接に関係しているので、日本が得意とする部分だと思っています。

例えば日本はすぐに判断して次のことに移るのが弱い傾向にある一方で、会社やお店を畳まずに頑張ることには長けていると思っていて。それはCompetition(競争)的には良くないことだけれども、トラストビルディングにはすごくいいことなんですよね。

実際、日本のブランドの強さには、最後まで頑張ってくれるという信頼感もあるんじゃないかなと。世界中に色んな国があって、色んな文化があって、色んなコンテンツがあって。いま、web3にすごく相性がいいのが、日本のコンテンツやコミュニティのあり方だと思ってます。

石川:本当にそうですね。さっきの博士課程じゃないけれど、お金に変換できない価値を経済の中にどう取り入れていけるのかは、 ブロックチェーンの世界でもよく話されているテーマで、SBT(Soul Bound Token:譲渡できないNFT)がまさにその思想ですよね。

SBTがあると、例えば安くなにかを入手できるとか、なんらかのコミュニティに参加できるみたいな感じで、お金と同等もしくはそれ以上の価値をベースに経済を組むことができる。

これって実はいまに始まったことではなくて。例えば、僕とJOIさんがローンを組むとなったら、僕のほうが当然金利が高くなりますよね。これは信用に基づいた計算がなされているからです。人間が信用を計算する場合、参照するものが大きくないとコストに合わないですが、ブロックチェーンであれば、その計算をAIにやらせて、今まで価値がつけられなかったようなもの、例えば「遅刻しない」とかにも価値を与えられるようになります。

コムギ:先ほどのナポレオンの勲章の話も、SBTとつながる話だと思いましたし、法定通貨の円やドルも、みんなが使えると信じているから使える。ブロックチェーンは「無から有の価値をつくる」という非常に特殊なテクノロジーであり、そのパラダイムシフトが起きている時代に僕らはいるんだ、とお二人の話を聞きながら改めて思いました。

中央集権と非中央集権の綱引きは決着するのか

コムギ:視聴者の方から「ビットコインは分散であるのに、取引所は中央集権という矛盾がありますが、この分散と中央集権の綱引きは、今後、どのような形に落ち着くと思いますか。」という質問が来ています。特にweb3の思想、哲学として非常に重要な話かと思いますが、JOIさんはどのように考えていらっしゃいますか。

JOI:実は、この説明に合うスライドがあるんです。

出典:Digital Architecture Lab / JOI ITO(登壇資料より)

結論から言うと、僕は「」だと思っています。マーケットに対して、 個人がバラバラでやるよりも中央集権の方が効率的だから、企業が生まれた。そういう波があるんですよ。

Web1.0の時代は、電話会社という中央集権から、ISP(インターネットサービスプロバイダー)という非中央集権で分散しようとして、一時期、日本でも数百のISPがありました。

それからWeb2.0になり、誰でもインターネットに書き込めて一度分散するんだけれど、結局ポータル化して中央に寄ってしまった。また当初は「誰でも出版社になれる」みたいに分散型だったブログも、ソーシャルメディアの登場で、どんどん中央集権になっていって。

結局、権力とお金って寂しがり屋なので、ほかの重力、権力のあるところに集まっちゃうんですよね。この中央集権に対して、若い人たちは分散型で「押さえつけてる石」を捨てるんだけど、この若い人たちが年を取れば取るほど、欲張りになっていって、また中央集権的にみんなのお金と人が集まっちゃう。そこに新しい世代が来て、また打ち壊す。その繰り返しで。

僕は、web3の、非中央集権型として守るべきは「アーキテクチャ」だと思っています。 インターネットも、パケット通信で分散化したわりに、いま中央集権になってきてしまったのと同じで、web3も下手をすると中央集権にズルズルいっちゃう可能性もあるから、ここはちゃんと守りたいと思います。

石川:おもしろいですね。今回、これまでの歴史と若干違う部分でいうと、エコノミクスが入ってきたじゃないですか。いわゆる資本のあり方がアップデートされるなかで、 次の波は、違う形になるのかもなとも思う。

いわゆるお金持ちとか中央集権は出るんだろうけれど、エコノミクスと関わってるからこそ、 戦国時代みたいな感じで、色んな権力をもつ分散された国がどんどん出ていって。

僕は「多元国籍」という言葉を使ったりするんですけど、中央集権と非中央集権の二元論ではなく、 小さな中央集権の集合体がたくさん存在するから、非中央集権であるみたいな形になるのかなという予測をしています。

テクノロジーの功罪に対する向き合い方

コムギ:もう一つ、質問が届いているので取り上げさせてください。

「セキュリティのことで質問です。将来、個人の意見を反映させるためや選挙に参加するためにDAOを利用するとして、AIを操作して自分の意見を目立つようにしたり、選挙結果を操作するような不正は起こらないのでしょうか。」石川さん、JOIさんの順にお伺いしてもいいですか。

石川:残念ながら、最初は起こってしまうと思います。それこそコンピューターもそうだと思いますが、技術的に優位であることは証明できていても、最初は人間の処理能力よりも劣ったり、セキュリティが甘かったりというのは、すべてのテクノロジーで基本同じ。なので必ず未来は良くなるけど、そこに到達するまでには何回かのミスは起こるだろうなと正直思います。

そこで大事なのは、シミュレーションの回数をいかに増やせるかなのかなと。最悪な状況だけは回避できるように担保した上で、色んな実験を繰り返し、ミスを無くしていくしかないんだろうなと思っています。 

コムギ:新しいテクノロジーには常にいい面も悪い面もあって、たとえば自動車も、以前より移動が楽になった一方で、自動車事故も起きてしまう。そういうことですよね。

生じ得るリスクとどう向き合うのかという話に対して、インターネット初期の頃はどうであったのかと、JOIさんがどのように考えているのかについてお伺いしてみたいです。

リサーチャー / コムギさん

JOI:90年代のインターネットにも、9割以上スパムだった時期がありました。ほとんどが詐欺で、その対策として「メールを書くには免許が必要だ」みたいに、世界が乗ってかかってスパムを退治しにかかったわけですよ。「もうインターネットなんてやめようよ」みたいな人も出てきてたわけ。

だけど結局、色んなフラグや認証やスパムフィルターで、スパムをブロックするようになって。最初はイタチごっこのように、この手あの手でスパムがどんどんすり抜けてきたんだけども、いまはもう、スパムで苦労してる人はあまり多くないと思うんですよね。

だから石川さんも言ってたように、最初はさまざまな手口で、新しい犯罪や攻撃は続くと思うけれども、だんだんと守る方が強化されていって、いまのサイバーセキュリティよりは解決可能な問題だと僕は思っていて。人間が想像するようなアタックは、多分AIで解析できるんじゃないかなと思う。

ゼロにはならないけれど、いまの株式やマーケットが機能しているのと同じくらい、もしくは、より安定するところに行くんじゃないかと思います。

web3がいまマスに普及できていない理由

コムギ:最後に、web3のマスアダプションに関する質問が来ています。

「web3、NFT、仮想通貨がより一般の方々に受け入れられやすくするには、どのような技術革新が必要だと思いますか。」石川さんがまさに取り組んでいるところだと思いますので、お伺いできますか。

石川:そうですね。まず、web3がマス化できてないのは、シンプルにおもしろくないからだと思ってます。それは僕らも含めて、web3をやっている人たちの力不足だなと。社会がどうという話ではなく、シンプルにいいものを作りきれていないから。

ただ、少しずつ時代が進んできたなとも思っていて。 その一つが「技術」です。僕らが創業した2018年は、ガス代と呼ばれる手数料がすごく高かったし、 秘密鍵の管理がしづらい問題があったのですが、Layer2の登場や、最近はAccount Abstractionと呼ばれる技術でよりweb2ライクなウォレット体験ができるようになり、それらの問題が解決できるようになってきたので、技術的な観点ではマスアダプションできる手段が大分揃ってきました

もう一つは「社会」。僕らが創業した時代は、色んな事業者の方から「ブロックチェーンは怪しい」と思われていましたが、以前よりも話ができる状態になってきたと感じます。実際、まだまだ疑心暗鬼な人も多いと思うので、それはもう僕らの実力不足でしかないですが、マスアダプションは一歩手前だと思っていますし、実力が伴えばできると思います。

コムギ:技術革新はいままさに起こっていて、それを受け入れる体制も、社会にできてきていると。続いてJOIさん、インターネットの時も同じことが起きていたと思うのですが、その雰囲気の違いはあるんでしょうか。

JOI:いや、すごく似ていますね。「ピーガラガラ」っていまの人はわかるかな。昔、モデム回線を使ってインターネットを接続していたんです。いまはそんなことをやらないのと同じで、「秘密鍵を持ってメタマスク云々みたいな時代あったよね」って絶対になると思うんですよ。

ピーガラガラの時代でも、本気で使いたい人たちは、別に技術者じゃなくてもインターネットを使ってたんですよね。この普及率のカーブもきれいな曲線で上がっていってるので、 そういう意味で言うと、これは新しいネットワークだと必ず起きる

「なんでweb3なの、データベースでいいじゃん」は、一昔前に「なんでEmailメールなの、FAXでいいじゃん」って多くの人が思っていたのと同じ。 これは本当にじりじりと便利になって、普及すればするほど、利便性と面倒さが少しずつクロスして、マスになっていく感じなので。だから石川さんも言うように、いまダメなところがあっても少しずつ改善されていくから、 あまり心配はしてないです。

コムギ:ありがとうございます。では最後になりますが、スピーカーとして登壇いただいたお二人に、本日の感想をお願いできますか。

石川:本当に勉強になりました。いつもJOIさんと喋ると、僕のほうまで頭が良くなった感覚になります(笑)。web3もLLMもまだまだ未熟な技術であることは、使っている自分たちでも思うんですが、今日の話にもあったように、そもそもテクノロジーがそういうものなのかなと思っていて。

だからこそ、社会全体で一緒に良くしていけるといいなと。web3とAIを僕らがどちらも使ってるのは、ミーハーだからじゃなくて(笑)、技術としてすごく密接で繋がっているから、ということだけ最後に伝えたいです。

JOI:僕も石川さんと話すと、色んなことがプチプチ繋がっていく感覚があってすごく嬉しいのと、石川さんって「やってみようぜ」と言って、すぐやっちゃうところがよくて。だから僕の立場だと、学者が実験するところまでは行くかもしれないけども、 一般の人が使うところまではイーサリアムとかはあっても民間企業ではほとんどないので、 そこに踏み込んでいるのがすごく嬉しいですね。このガバナンスを会社の中で実装してるところもすごくかっこいいので、ぜひ続けていってほしいと思いました。

コムギ:本日はJOIさんのような経験豊富な方と、石川さんのような今まさに実践されている方との交差点に、案内人を務めさせていただいて、本当に光栄でした。ご視聴いただいた皆さま、ありがとうございました。(了)

(構成・編集:山本花香)


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